東京造形大学大学院は、東京造形大学の建学理念である「造形の思想」を継承し、広く総合的な視野を持ち、高い見識に立った教育と研究を、より高度な次元において推進することを目指し、その深奥を究めて、文化の進展に寄与することを目的として2005年に開設しました。
大学院の構成
造形研究科 造形専攻(修士課程)
- デザイン研究領域
Design Course - 最新の教育・研究体制で、豊かな創造力と鋭敏な洞察力とに由来する実践的技術を育成し、広く今日の社会的課題に応えることのできる構想力をもった、造形のスペシャリストや教育指導者の養成をめざします。
- 美術研究領域
Fine Arts Course - 美術表現に関わる制作研究の高度な探究に重心を置く一方で、美術活動を社会的な関係から捉えなおす最新の教育・研究をとおして、今日的課題意識を持った創造性豊かな造形作家や教育指導者の育成をめざします。
「造形の思想」の継承と展開
東京造形大学は、日本で初めて「造形」という言葉を大学名に冠し1966年に創立されました。 この「造形」という言葉は、デザインと美術を造形という広い観点から総合的に捉えるという意思を明確に示し、「人間と社会」、「造形と社会」、「人間と造形」の関係を 正しく追求し得る広い視野のもとに総合的な能力の育成、という教育理念と、社会の新しい意識を積極的に受けとめた教育研究を推進する、という思想を表明しています。
「造形」とは、単に視覚的な形態や表現行為を指すに留まるものではなく、様々な制作や表現を広く社会的な営みとして認識する批力を獲得させるために、領域間の融合と横断的視点の必要性に着目した教育課程を特色としてきました。
本学は、学部教育課程における独自の教育研究の伝統と実績を基に、さらに高度な専門的能力を有する人材や研究者の養成という目的のために大学院教育課程を設置し、 本学の建学の理念ともいうべき「造形の思想」を継承しつつ、時代の変化と社会の要請に対応した高度に専門的な教育研究を展開しています評的な概念と、これに基づく実践を重視する 「造形の思想」を意味するものとして考えています。本学は、こうした「造形の思想」を背景として、個別領域における専門能力の養成とともに、 社会的な視野と総合的な判断。
総合的視野と構想力・実践能力を備えた人材を養成します
現代社会における情報化の進展は、価値観の多様化をもたらすとともに、領域の細分化と複合化を一層推し進めています。今日、社会が直面している課題は高度かつ複合的であり、 その問題の把握と解決のためには個別領域を越えた総合的視点が必要とされていて、造形の領域もその例外ではありません。
高度化・複合化した諸問題の把握と解決のためには、これまで以上に多様な経験と従来の枠組みを超えた豊かな発想と柔軟な感性が必要です。こうした時代と社会の要請に応えるためには、 個別専門領域における高度な専門的知識と技術を高めるという専門性の強化が一方で必要であるとともに、他方では、今日的課題に対して幅広い視点から柔軟かつ総合的に判断を下すことのできる 課題探求能力の育成が何よりも必要とされます。さらに、問題解決に向けては構想力と実践能力が求められています。
本学大学院では、教育研究の具体的な展開を通して、高度な専門的能力と今日的な課題探求能力を合せ持った人材の養成を推進し、造形の領域における自立した表現者 あるいは実践的研究者としての美術家や造形作家、そして、産業界や地域社会に貢献できるデザイナーやコンサルタント、さらに造形文化を創造したり享受するための基盤となる 学校教育、社会教育、生涯教育を強化できる人材としての教育者や指導者などの人材養成機能を強化することを目指しています。
教育課程の編成
教育課程の3つの科目区分
- 造形に関する理論科目
- 造形の領域における動向や課題について、理論的・体系的に研究する科目として設置。
造形に関する今日的概念の考察、歴史的検証、教職に関する専修的教育など、造形の基礎から応用まで幅広い内容で科目を開講します。
授業方法としては、講義形式のほかディスカッションやディベートなどにより、研究能力の多面的育成を図ります。 - 造形プロジェクト科目
- 今日的状況の多角的な検証による課題発見・構想・提案を目的として設置。
<都市と環境><産業と開発><人間と造形>の3つを基本テーマに科目を開講し、産業界や地域社会との協同・国際交流など、学外との連携を導入した実践的授業を展開します。
授業方法としては、フィールドワークやケーススタディによる調査、ワークショップなどにより実証的な研究を行います。 - 領域専門科目
- 学生の研究テーマに対する指導を行う科目として設置。
個々の専門的知識を深め、技術を磨く「制作研究科目」と、研究成果を修士制作または修士論文として集大成する「総合研究科目」の2つによって構成されます。
授業方法としては、学生と指導主査教員との緊密な関係の基での、個別指導を中心に指導副査教員との集団的指導が段階的に行われます。
教育課程の特色
- 3つの科目の連携による実践的・総合的な認識と理解の深化
- 発表と評価を通した制作・研究の絶え間ない検証
- 個別指導と協同研究
- 一貫した教育理念による学部教育との連続性
- 専修免許状取得教職課程を設置(一種教員免許状取得者を対象)